【発達障害】小学生なんかキモイを消していく「距離感」

 私が発達障害の診断を受けたのは2009年のことで、30代後半のもう十分に大人になってからのことでした。いつから自分にハンティがあると自覚していかといえば、私自身は明確に6才からだったと感じています。ちなみに母親には赤ちゃんの頃から苦労があったそうで、特に些細な音にも泣き出して寝ないことでとても苦しい育児だったそうです。これは発達障害の特質である「音過敏」が現れていたのだと思います。

 

 6才というタイミングは、小学校に就学し、集団生活と自立を学ぶ生活になった時期。そして、ダウン症という知的障害と身体障害を併せ持つ妹が生まれたのが、その前年だったことから、母が妹にかかりきりで、より一層、自立が求められたという家庭の事情がありました。妹の障害のインパクトが強すぎて、私についてはまさかハンディがあるとは気がつかなかったのだと思います。

 

 友達との衝突は、どんな子どもにもあることだと思うのですが、小学校2年生のときの作文に、友達とのケンカが生々しく描かれていて、コミュニケーションがうまくいかなかったことがよくわかります。

 

私が子どもながらに納得がいかなかったのは、何か悪いことをした覚えはないのに、ある日学校に行ったら昨日まで仲の良かった友達のグループの中で仲間外れになっていたなど、「いつの間にか嫌われている」ということでした。もちろん、「アスペルガーは空気が読めない」と言われることが多いように、私に悪気がなくても、何か相手を傷つけることをしたり、言ったりしてしまったことはたくさんあったと思います。でも、そうではないことも確かにあったのです。

 

あるとき、仲間外れにした友達に、「悪いところがあるなら直すから教えて」と直談判したところ、「よくわからない」という返事でした。納得がいかず、「私のどこがいけないの?」とさらに聞くと、「存在!」というショッキングな返事が返ってきたことがあります。仲間外れは、明確な理由などないことの方が多い、大概理不尽なものだとも思うのですが、これには流石に怒りを通り越し、「存在自体が迷惑だというなら、一体どうしたらいいのだろう」と、絶望に近い気持ちを感じたことを覚えています。

 

この「いつの間にか嫌われてしまう理由」を、私は現在「違和感」が原因だろうと考えています。はっきりと悪い点や許せない点があるのではなく、「なんとなく違う」というスッキリしない感覚。そんな違和感を、言動、容姿など、いろいろなところに感じられてしまう。

 

 その一例として「距離感」があります。発達障害者の中には、距離感が異常に近い人がいる。出会ったときや立ち話をするときなど、びっくりするほど近くに寄り、場合によっては相手の顔を凝視することもあるので、相当な圧迫感を感じさせてしまうのです。立ち入られると不安を感じる距離感をコンフォートゾーンと言いますが、距離感の違いでそこに踏み入ってしまうことが、違和感の原因になるのです。

 

 このことに気がついてから、私は人と話しをするときには腕を一本伸ばした距離を意識するというルールを自分に課しました。視点は目を直視しないよう、相手の眉間のあたりに置きます。慣れてくると、だんだんと上手に距離感を取ることができるようになります。こんな風に違和感を消していくことで、「キモイ」と言われることも減っていくのではないかと思います。

 

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