【発達障害】忘れ物をしない工夫、させない工夫

 幼稚園までは生きづらさを感じていなかったのに、集団生活と自立がテーマになる小学校にあがった途端、様々なことがうまくいかなくなり、6才ながら、「生きづらさ」を感じるようになりました。小学生の頃によく先生に言われていたのが、「勉強はできるのに、遅刻と忘れ物がなおらない。」そのころの連絡帳が残っているのですが、1ヶ月に20回以上忘れ物をしたということで、つまりほとんど毎日何か忘れ物をしていたということがわかります。

 

 忘れ物をしてしまうと、まずぎゅーっと心が縮こまります。怒られる、ないと困る、恥ずかしい。一日、苦しい気持ちで過ごさなければならないのはとても苦しかったです。そして、隣の席の友達に教科書を見せてもらったり、消しゴムを貸してもらったり。それも毎日のことになると、どんなに優しい子でも、だんだんと嫌な顔をするようになります。そうして、友達とうまくいかなくなることもとても辛かったです。

 

 持ってくるのを忘れてしまうのも忘れ物なのですが、持ってはいるのだけれど不備があるというパターンもあり、例えば、筆箱の中の鉛筆を削っていなくて、ひどい時には歯でむしって字を書いていたこともあります。体操服や給食袋。持ち帰って洗濯に出すのを忘れてしまって、目立つほど汚いまま使わなければならない。

 

 この忘れ物癖は学校に通っている間ずっと変わりませんでした。社会人になると、忘れ物が大変な迷惑を人にかけるようになり、大げさかもしれませんが命がけでなおす努力をしました。この努力はしてよかったと思います。忘れ物の不安がない日々は本当に天国のように幸せだからです。

 

 そして、そんな私もお母さんになりました。一人娘が一年生になった時、自分が辛かった思いだけはさせたくなくて、本当に必死に持ち物の用意をするようになりました。娘が忘れ物をして、あの頃の私のように、萎縮して、友達に嫌われて、そんな思いをしながら教室で耐えるように座っている姿を想像することすら辛くて我慢ができなかったからです。

 

 私がよかったなと思う工夫は持ち物の「お決まりセット」を用意することでした。毎日、毎週持っていくものはすぐに持っていかれる状態にして置き場所を決めておく。給食ナフキン、体操服はいつも決まった引き出しに並べて入れておきました。

 

 そして数を余計に準備しておくことも大切です。例えば体操服なら2セット、給食袋は5セット用意していました。給食袋がわかりやすいと思いますが、月曜日から金曜日まで毎日分あるということです。給食ナフキンとタオルをきんちゃく袋に入れて、5つ引き出しの中に並べます。こうしておけば、洗濯を忘れても、毎日きれいなセットをすぐに用意できますし、「毎日ここから出して持っていけばいい」という娘自身への習慣づけにもなりました。土曜日は持ち物準備の日。集中をして1週間分の持ち物を準備する日を作っていたのです。

 

 娘が低学年の頃は「忘れ物をさせない努力」を母親として目一杯していました。高学年になるにつれ、自分でピックアップして持っていくようになっていきました。実は娘には発達障害はなかったようで、私の過剰な心配をよそに、忘れ物のない学校生活をスムーズに送り、やはり私は不器用だったということを再確認することになりました。

 

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