インスピレーションを磨く、「植物観察」という方法。

自己紹介

 

英国式植物療法を学ぶ広尾88アカデミー、代表理事のアズ直子です。

2009年に「アスペルガー症候群」と診断を受け、
セラピストへの教育業と同時に、出版や講演活動をしています。
セラピストと生きづらさを抱える発達障害者をつなげることが私のミッションです。

 

「植物と話す生活」 植物観察

 

広尾88アカデミーでは、セラピストとして植物療法を学び実践するときに、
アロマオイルやハーブ、バッチフラワーレメディになる前の、
植物そのものへの理解や、植物と人間の関わり方、
何よりも自分自身と植物の関わりを深く考えることを大切に考えています。

 

具体的にどんなことを学ぶかといえば、

・生物学的な植物に関する基礎知識 分類や形状、生育環境などについて

・その植物関わる神話や言い伝え、シンボル的な意味などの思想背景

・植物療法と深く関わる歴史上の人物について

・植物と関わる暦の読み解き方

・フィールドワークの方法

 

主にはこんなところです。
その上で、こんなふうに実際に植物と関わります。

 

自分が何か悩みや課題を感じたら、何を考えたいのかそのテーマを明らかにします。

 

そして、そのテーマを頭に置きつつ、目に入る植物を実際に観察します。

 

そのときの植物の様子や感じ方にをつぶさに観察、記録をします。

 

植物観察はスポット的に行うこともあれば、
季節の移り変わりなどを合わせて長期間関わることもあります。

 

この植物観察を通じ、なんらかのインスピレーションを待ちます。

 

こうした一連の取り組みが、気づきや行動につながっていきます。

 

この「植物観察」について、
私はフラワーエッセンスというセラピーの分野の名著「花と錬金術」の著者、
東昭史さんから学びました。

 

あとで詳述しますが、
「バッチフラワーレメディ」という、植物のエッセンスを飲んでマイナス感情を変えていく、英国の伝統的な植物療法について、徹底してその素材となる植物そのものを研究した本です。

私がここで説明する「植物観察」を詳しく、そしてダイナミックに知りたければ、
ぜひ「花と錬金術」をお読みください。

 

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私自身が実践しているのは、オフィスがある渋谷区広尾という街の植物観察です。

 

毎日いるので、季節の移り変わりなど経過観察やしやすく、
長期的な取り組みができます。

 

同じ窓辺でも季節でこれだけ姿が違います。

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自分も植物たちと一緒に広尾で活動をしているので、
この街から受ける影響や、この街でのミッションを考えることができます。

 

様々な魅力的な植物がありますが、私の感情ととてもリンクするのが、
オフィス前の公園に植えられているベニバナトチノキです。

 

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この植物のエッセンスを飲むと、下記のような変化が現れます。

 

25: レッドチェストナット

英名:Red Chestnut
科名:トチノキ科
和名:ベニバナトチノキ
学名:Aesculus carnea
製造方法:煮沸法
開花の時期:5~6月

<レッドチェストナットのネガティブな状態>
家族やパートナーなど親しい人のことを必要以上に心配する。
本人もなにも手につかなくなり、また心配される方も負担となる。

<レッドチェストナットのポジティブな状態>
人の能力や安全を信頼して落ち着くことができる。
本来の優しさと愛情で、何事も経験と受け止められる。
心配が足かせとなる悪循環を断ち切ることができるようになる。

 

そしてその木の芽には「チェストナットバッド」という呼び名がつき、
これもまた感情への作用が下記のように現れます。

 

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07: チェストナットバッド

英名:Chestnut Bad
科名:トチノキ科
和名: 西洋トチノキの芽
学名:Aesculus hippocastanum

<チェストナットバッドのネガティブな状態>
経験から学ぶことができず同じ間違いを繰り返す

<チェストナットバッドのポジティブな状態>
日々の経験から積極的に学び魅力や能力を発揮できる。

 

 

経営者そして母親として、人を心配するというか構い過ぎる傾向があります。
そのことで相手の自立を阻んでしまうことがよくある反省。

 

そしてアスペルガー症候群の特質を持つので、
思い込みが強く、一度何かのワンパターンに陥ると軌道修正が難しいのも、
私の長年のテーマとなっているのです。

 

共に成長する仲間を大切にしながらも、自分のことに集中をする。
「生きづらさ」と表現しているいくつかの負のワンパーンを抜け出すことが、
私には必要なことだと植物が気づかせてくれ、
そしてそのために必要な力をかしてくれるのです。

 

植物観察はこんな風に近所で手軽に行うこともできますし、
巨木や神木といった特別な植物とでも同様のことが可能です。

 

知識を深め、経験を重ねると、だんだんとスムーズにまるで植物と直接対話するような、独特の感覚を得ることができるようになります。

この感覚が古来、八百万の神々や妖精として描かれた、その感覚そのものなのです。

 

植物観察の礎 「バッチフラワーレメディ」について

 

こうした、植物からインスピレーションを得るという発想の植物観察の礎になっているのは、「バッチフラワーレメディ®」という英国発祥の植物療法の理論です。

腸内細菌の研究を専門としていた、医師のエドワード・バッチ博士が、
オックスフォード近郊の研究所で完成したメソッドで、
37種の植物と、1種の岩清水からなる、計38種のエッセンスを飲むことで、
マイナス感情を変えていくというものです。

 

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英国で完成されたのは1636年、
第一次二次世界対戦の影響下に全世界があった頃です。

 

イライラを鎮めるのはほうせんか(インパチエンス)、

恨む気持ちを和らげるのは和やなぎ(ウィロー)、

鬱々とした悲しみを癒すのはからし菜(マスタード)のエッセンスなど、

 

それぞれの植物の生物としての特性や、文化的な意味づけ、
そしてバッチ博士の観察と膨大な臨床実験により完成された療法です。

 

エドワード・バッチ博士はもともと西洋医学の世界でも高い実勢があり、
第一次世界対戦時には、400床もの戦争負傷兵の救護にあたり、
またインフルエンザワクチンで数千人もの救命にあたった最前線の医師でした。

 

そうした命の瀬戸際を支える医療に関わり、
その上で「どうしたら本当に病気が治るか」ということを深く探究した人物です。

 

マイナス感情に着目したのは、肉体と心は切り離せないもので、
マイナス感情こそが病を引き起こすという信念によるものです。

 

医療にハーブを活用した先人や、
医療に関わるインド古来の思想等を研究した上で、
素材に植物を使うことを決めたのです。

 

エドワード・バッチ博士による、
深い経験と人生を捧げた研究のすえに完成されたのが、
フラワーエッセンスの「バッチフラワーレメディ®」ですが、

植物のエッセンスを飲んで感情のバランスを取る療法、
「フラワーエッセンス」というスタイルの創始者がエドワード・バッチ博士であり、
のちにバッチ博士の後に続いたいくつかのメーカーのフラワーエッセンスがある中で、バッチ博士のレシピで作られているものを「バッチフラワーレメディ」と呼びます。

 

バッチフラワーレメディは実にシンプルなメドッドで、
自分の感情に合わせてエッセンスを選び飲むだけです。

 

副作用や依存性がないために、
実際の感情と合わないものを使っても害はありません。

 

家庭で、誰でも簡単に実践でき、
安全でしかもしっかりと変化を感じることができます。

 

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このシンプルさと安全は、バッチ博士のポリシーが貫かれている成果でもあります。

 

悩んだときには特に複雑に感じる感情というものを、
38種で簡潔に分析し、非常にシンプルな方法で、
自分自身で心身のケアを可能にしたバッチフラワーレメディは、

 

現在でも英国はもとより世界中で愛用され、
日本でも20年前から販売や学習が始まり、愛用者や専門家は年々増えています。

 

感情に合わせて飲めばよいというシンプルさ。
そしてさらにシンプルに使うことも可能なのは、

バッチ博士自身が選んだ緊急用に適した5種のエッセンスがはじめからひとつのボトルにブレンドされている、コンビネーション「レスキューシリーズ」が準備されていることです。

 

 

 

強いストレスやショックを鎮め、落ち着かせる目的で開発され、
どんな人にも使いやすいように、スプレータイプやキャンディタイプ、
スキンケアクリームタイプなど、

様々な形で楽に活用できるようになっています。

 

はじめのひとつとしてレスキューシリーズから試す人は多く、

愛用者であっても、まずは大きなストレスをケアして落ち着くことがスタートとなるために、世界的なヒット商品として多くのファンの支持を受けています。

 

 

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医療は医療として、病院や専門の機関があると同時に、
ホームケアとして、日常的に行えるケアがあるという安心感も、
健康に対する不安を和らげ、深いリラックス感を得ることができるという、
とても大切な役割を担っています。

 

私自身、発達障害の診断を受ける前からこのセラピーには深く関わり、
自分自信のケアの頼りにしています。

 

シンプルなものであるにもかかわらず、使えば使うほど興味が尽きず、
また深い背景も見えてくることから、
バッチ博士の人となりやその思想背景への興味、

 

またいま生活にもっとも活かしている、
「植物観察」の世界への興味につながっているのです。

 

 

 

(続きのテーマ)

 

 

アスペルガーとの関係

 

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