発達障害の特質として、様々な過敏症を抱えていることがあります。光、音、匂い、触覚、味覚・・・五感の全てが優秀すぎるセンサーです。ストレスが強い時にはこれからの過敏さがストレスになります。自分の工夫と周りの方の配慮で、かなり楽になる部分でもありますから、希望を持っていきましょう。
私の音過敏は、人混みで大変なストレスを引き起こします。生まれた頃からこの音過敏はあったようで、赤ちゃんの頃に、新聞をめくる微かな音にも起きて泣き出してしまう。母にとってははじめての子育て、眠れない日々に私を二階から投げ落としたくなったこともあったそうです。落とされなくて本当に良かった。
小学生の頃には、自分が発達障害者だという自覚はなかったけれども、いろいろな音に驚いてばかりいました。大きなチャイムの音、先生の声、たくさんいるクラスメイトの話し声や足音、避難訓練のサイレン、運動会のピストルの音など、学校って本当にうるさいんですよね。
音が原因でとても苦手なのが人混みです。駅は世の中で一番うるさい場所。ひっきりなしにかかるアナウンス、発車音、電車の振動の音、乗り降りする乗客の声や足音。大きなターミナル駅など、走り抜けたくなるほど苦手です。電車の中でも、人の話声や、イヤホンの音漏れが気になります。ハンディがない人でも気になるそうですから、過敏がある私にとっては、大きなストレスになります。音から逃れようと指定席のあるグリーン車に乗ると、テーブルにパソコンを広げている人がいて、キーパンチの音がうるさくて困ったことがあります。
家庭内でも音が気になることはよくあります。大きな音からいえば、掃除機やミキサー、テレビ、家族の足音、咳やくしゃみ、食事の音、時計の針が進む音などです。私と同じ音過敏を持つ人が、いつも冷蔵庫の音が気になってコンセントを抜いてしまうと困っていました。家庭内も意外とうるさい場所なのです。
音過敏がない人は、自分にとって必要な音と、そうではない音を聞き分けて、雑音が気にならないようにできる脳の働きを持っているそうです。ですから、どんな人混みの中にいても、大切な話には耳をすませることができる。ところが音過敏があると、この「大切な音の聞き分け」ができないそうで、全ての音が同じボリュームで耳に入ってきてしまうのです。大事な話と同じくらい、遠くにいる人のイアホンの音漏れが聞こえて、気になってしまう。
対策ですが、まずは音を消せるものは消しましょう。見ていないテレビは消す。時計は「無音時計」という名前で探せば、秒針の音がしない時計が普通の値段で買えます。大きな音を立てることがわかっているのであれば、予告をしてもらうのもいいでしょう。「これから掃除機かけるよ。」と。突然の大きなくしゃみは本当にやめて欲しい。学校でも時計が読めるようになれば、「そろそろ授業が終わるからチャイムがなる」と予測してもいい。サイレンが鳴るような日には、先生などから「今日は大きな音がする」と予告をいただけると落ち着けます。
話をする時には、重なる音がないか気遣ってください。人の話し声、音楽などがある中で、会話の声はとても聞き取りにくい。「音に音を重ねない」この工夫で、集中力はぐっと上がり、話が伝わらないこともなくなります。音過敏がある聞き手のストレスもかなり軽くなります。
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