発達障害者、ようやくトンネルを抜ける苦しい気持ち

疲れた気持ちは、ブログやSNSにも滲み出てしまっていて、たくさんの方にご心配いただきましたが、ようやく約半年のトンネルを抜けてよい環境の中に落ち着くことができました。

苦しい最中にあれこれ言うと、言い訳に聞こえてしまう、社長や母親として心配をかけてしまうと思い、全部終わったらにしようと思っていましたが、滲み出てしまうよね。本当は涼しい顔をしてやり過ごし、実はこれだけ成長できましたと発表できたらかっこうよかった。次はそうします。

苦しかった理由は、発達障害者として多くの方と共有できる理由と、私の個人的な理由があります。「こういうことを避ければいいんだ。」という気づきになればと思い、疲労困憊してしまった原因をお伝えします。病院にはいっていませんが、何度かうつ病を経験しており、もう少しいけばまたそうなっていたかもしれないと思うほどの不調でした。

幸いなことにこれらは今、ほとんど解決がされて、一気に楽になりました。ようやく振り返ることができるタイミングをむかえています。

 

● 異常気象

私の体調不良は、明確に2017年の7月から始まっています。この時期、ある日突然猛暑となったのを覚えてるでしょうか?突然暑くなり、そして季節外れの台風が2回到来しました。大阪からの帰りに、台風で電車内に閉じ込められたこともあります。気温と気圧の不安定に、動けなくなるほどのだるさを抱えましたが、それでも仕事を強行したために疲労困憊を引きずることになりました。

● 通勤ウツ

会社に泊まり込む形で、通勤ストレスがないようにしていたところ、ライフスタイルの変化で横浜の自宅から渋谷の広尾まで通勤をしなければならなくなりました。夫が海外駐在となったので家を空にしておくことができなくなったためです。ラッシュ時を避ける、グリーン車を使うなどの工夫はしていましたが、日に日に疲れていくことは避けられませんでした。グリーン車のコストも大きかった。ぜひ発達障害がある方、体調が万全ではない方は、通勤や通学時間や距離を考えると良いと思います。会社勤めの頃に、このことに気がつかずに長距離通勤をしていて、体調から遅刻や欠勤が頻発して離職に繋がったことが多々ありました。

● ペットロス

飼い猫のとら蔵の見送りがありました。ペットを飼うこと自体が初めてだったので、見送りも初体験です。予測はしていましたが、亡くなった時の様子が視覚過敏を持っているために強烈に焼き付いており、フラッシュバックが未だ度々起こっています。悲しい気持ちは落ち着いてきましたが、フラッシュバックは大変ストレスがかかるものなので、不調の原因になっています。

● 家族の入院

昨年末、実家の母が3回もの心臓手術を行いました。介護というほどの関わりはしていませんが、実家との行き来や心配などがストレスとなりました。親戚との連絡などでも気を使います。親の看病や介護は、40代後半となる私の世代の共通の課題と思います。備えておいた方が自分の生活リズムも維持しやすくなるのではないかと思います。

● 超多忙生活

経営する会社の成績はおかげさまで順調に伸びていますが、自分でこなすには仕事の量が多い、人を雇うほどの利益はまだ出ていないという

過渡期の段階です。うれしいことに昨年からお客様がとても増えました。イベントなども100人を超えることが普通になりました。ところが日々の入金チェックやリマインダーなどの事務仕事を行なっていたのも私なので、得意ではないことが増えすぎたということで他の仕事を圧迫してしまいました。急成長というのも、工夫がいるものだと実感しているところです。

人が増えたことで、大変苦しんだことが人間関係です。アスペルガーには「人間関係の構築が苦手」という特性があります。大切なお客様、仕事仲間など、放置できない人間関係が増えすぎたことは私には大変大きな課題でした。私の周辺の仕事仲間や家族は、アスペルガーが混乱しないコミュニケーション方法を心得ていてくれるのでこれまで大きな支障はありませんでした。ところが人が増えると全員に同様のお願いを行き渡らせることができません。曖昧な表現、社交辞令、見えないコミュニケーションに苦しみ抜くことになりました。

そこに出版が重なり、それも一人で書くのではなく、漫画家、脚本家、ライター、監修のドクターなどが関わるチームワークとなったので、初めての経験にうれしい反面、チャレンジ事項もとても多い仕事となりました。

● 新しいチャレンジ

そのようなコンディションの中、私は好奇心や向上心を弱めることができず、新しいチャレンジもいつもと変わらずに行いました。新しい講座、新しい学び、そうして自分をアップデートしていかないことには、仕事上どんどん錆びていってしまうのですが、それでももう少しパワーの使い方をうまく配分できればよかったと思います。周囲の方々にもかなりの負担をかけてしまいました。

 

そして、今どのように解決を迎えたかというと・・・。

オフィスの至近距離にマンションを借りて通勤問題を解決しました。引越しが現実的でなければ、ご自宅に近い職場を考えるなどが良い方法なのではないかと思います。

 

 

ペットロスは時間が薬になると思いますが、視覚過敏そのものが和らぐように、アイフォンを手放すことにしました。いつもちょこちょこ見てしまうことでますます視覚が興奮していたので、SNSなどはパソコンから時間を決めて向き合うことにしました。生活全般見直して、過敏症対策をしっかり行い楽になっていく運びです。

出版もようやく完成し、あとは発売を待つだけです。確かにチームワークは大変でしたが、そのぶん複数の専門家の仕事が入った素晴らしい出来上がりとなりました。がんばってよかったという晴れ晴れとした気持ちです。

 

 

事務仕事を行なってくださる人が見つかりました!理系女子ということで、大変数字に強いハイスペックな人材と巡り会うことができました。私が半年溜め込んだ経理作業が2日で終わり、「適材適所」の大切さを痛感しているところです!

 

 

このパート職員は、その後、社内規定で禁止されているネットワーク販売を経営陣に内密で顧客に行い解雇となりました。勧誘や営業を行った商品は仮想通貨ワンコインという詐欺性の高い金融商品で、その後弁護士や警察も関わる大ごととなりました。人が弱っているときにつけ込んでくる人もいるといういい勉強になりました。

 

 

お天気など、人間の力ではどうにもならないこともありますが、無理をしない方針で、例えば東京が大雪に見舞われた日は自宅におり、帰宅困難などにならずにすみました。以前数回、天候を考えずに仕事を入れて帰宅困難になったことがあります。今回は学び、免れました。こうしてだんだん上手になっていくのではないかと思います。

 

苦しい時間を経験したことで、自分の発達障害者としての弱さや限界と向き合う貴重な経験をすることができました。なんとなくうまくいっていた時期には実感がなかったことを、このことによって取り戻せた気もします。講演などにも生かしたい経験は貴重な財産となりました。

自分としては「倒れなくてよかった」としておこうと気持ちは前向きに、でもできなくなってしまったこと、約束を守れなかったことがたくさん起こってもいるので、これから信頼回復していきます。仕事ばかりではなくて、好きなことも出来る環境になってきました。今日のブログをとてもうれしい気持ちで書いています。

 

 

 

私が代表をつとめる恵比寿・広尾に位置する広尾88アカデミーでは、植物療法(フラワーエッセンス)、占術、スモールビジネスノウハウを学ぶことができます。たくさんの方が楽しく学び、指導者として成長をしています。私自身は発達障害を持つ経営者として、セミナー運営の他、出版、講演、テレビ出演などを行なっています。「アスペルガーですが妻で母で社長です。」5万部突破。「ザ・世界仰天ニュース」で特集されました。

アスペルガーと似ている状態には、認知症でも、貧血でも、老化でも、愛情不足でも、教育不足でもなります。薬があるわけではないので、生活習慣や人間関係の工夫など、共通の対策でずいぶん楽になります。私がお伝えする事に、「私

と似ている」と思う事がひとつでもあれば、このブログはとても役立つはずですから、ぜひ継続して読んでください

 

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