アスペルガーにとって嫌いな人の言葉はありがたい、ただし必要なのは。

アスペルガー経営者のアズ直子です。

今日は「嫌いな人の言葉にも振り返れば意味があると思える。」という話。

 

アスペルガーの影響もあり、
どんな会社に勤めても、人間関係やミスの連発で辞めるこになりました。

 

独立起業を選んだのは夢や希望からではなくて、
どこにも勤められないからという消去法によるものだったのです。

 

外資系の商社に勤めたときのことです。

 

大きなミス、仕事の遅さや雑さが、会社に大きな損害をもたらすこともありました。私には丁寧に細かい作業を決められた枠に従ってこなすことができなかった。家族の介護等で遅刻や欠勤が増え始めたことも加わり、私はリストラの対象になりました。

誰もいない荷物置き場に机を移され、大量の書類をシュレッダーにかけることが仕事だとある日言い渡されました。

そしてその書類には時折鉄板が混ざっているのです。シュレッダーで鉄板を処理することはできません。結局任務を遂行できないということで、私はその会社をクビになりました。

 

無理難題を押し付けて、1日も早く私を辞めさせるためにこういうことをしたのでしょう。
上司は中国人でしたから、様々な感覚や習慣の違いがありましたが、これも極端なプレッシャーのかけかたです。

 

当時は「なんてひどい嫌がらせだ」と思い、相当憤りも傷つきもしたけれど、
自分が社長になってみると、会社に利益をもたらすどころか、損害を与え、歯向かってくる社員になどいてほしくありません。

 

このときの上司たちには機会があれば謝りたいと心から思っています。

 

この当時、私をクビにする会議で社長が中国語で繰り返しぶつけてきたのが、「シュレッダーもできないものに大きな仕事などできない。」、「小さなことができないものに、それ以上大きな仕事もなにひとつできない。」という言葉。

 

鉄板を混ぜておくことの良し悪しは置いておいて、「小さなことができないものに、それ以上大きな仕事もなにひとつできない。」という言葉にはとても納得がいく。

 

例えば掃除とか、銀行に記帳に行くなんて日々の雑務とか、大きな利益を生むわけではない雑事に取り組めない人は、それ以上大きな仕事、かっこいい仕事、好きな仕事もできないだろうなあと思います。仕事の8割は雑務です。はっきりいって取るに足らないこと、つまらなくて、やったところで人に評価もされないこと。

 

いまの私だってそうです。

 

講演会や出版など、「かっこよさそう」な仕事は全体のほんのわずかで、そこにたどり着くまでの雑務のほうがはるかにボリュームも重要性も大きいのです。

 

好きなことをお仕事にしたいと思ったら、

「どんなにつまらないことも、そのためになら引き受けられるくらい好きなことをお仕事にする」と考えたほうがいいですね。

 

嫌いな人の言葉にもあとから振り返れば意味があります。

 

その場ではとてもとてもそんな風に思えない、そこを「意味がある」とか「勉強になった」と言ってしまったら嘘になる。
必要なのは、心からそう思えるまでの時間と経験です。ただ時間を過ごしても成長がなければ、心に変化は起こらないから。

 

「小さなことができないものに、それ以上大きな仕事もなにひとつできない。」

 

この言葉はいまの私にはなくてはならない支えです。心からありがとうございました。

 

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