「困った人に、困っている人はあなた」
アスペルガー症候群がある人の、
コミュニケーションをうまく築けないために、家族や仕事仲間など身近な人が、
心身に不調をきたすことを、
”カサンドラ症候群”というそうだ。
一度、当事者も参加OKのカサンドラ症候群の人のための、
講演会に参加したことがある。
そして、無性に腹が立った。
何故ならば、
質疑応答の際の、その話が、
本当にわかりにくかったから。
辛いという気持ちをわかってほしいのか、
何もしてくれない医師が憎いのか、
当事者に責任を求めているのか、
今、起こっていることなのか、
将来への不安なのか、
とにかく、
話が長く、
整理されておらず、
わかりにくかった。
この会話を毎日展開されたら、
アスペルガーじゃなくても、
情緒不安定に陥るだろうな。
”カサンドラ症候群”と思う人を慰めることがゴールの催しと思えば、
何かそこに意義はあるのかもしれない。
でも、何かを解決するには役に立たないだろう。
あなたが、
そのわかりにくい話を毎日当事者にぶつけているあなたが変わらなければ、
いくら集まっても、
何も解決しない。
そんなことはよくある。
講演会で緊張感があるのが、
やはり質疑応答の時間で、
アスペルガー当事者に困っているという人からの質問を、
途中で遮るのにとても苦労することがある。
時間は限られているのに、
身の上話が延々と続いてしまったり、
話が飛んで飛んで、
結局何が聞きたいのかわからなかったり。
「それで、お聞きしたいのが」までが長い。
2時間もかけて、
話をわかりやすく整理してくれないと、
アスペルガーは言葉をそのまま受け取るので、
大変混乱しますと教育した後のことなので、
軽い絶望感さえ持つことがある。
それでも質疑応答はやめないけどね。
それが一番求められている時間だから。
「話をわかりやすくしてほしい。」
・・という願いを伝えたいと同時に。
困った人に遭遇した時には、
困った人を変えようと思うのではなく、
困っているあなたを変えなければと思ってほしいと伝えたい。
どんなに困った人(ここではアスペルガー症候群)がいたとしても、
接する人が賢ければ、
さほど問題にならないのだ。
聡明な人は、
どんな状況でも、相手でも、
柔軟に対応し、何か工夫をして、そこで成果を掴む。
一番の特徴は、
この困った状況を、
自分が責任を持って、主体的に解決しようと思うところだろう。
だから聡明な人は、
学ぶ場で、アスペルガー症候群を責めたりしない。
自分がどう変わればよいのかを考える。
人づきあいを長く続けたいと思う時、
私は初めにこう告げておく。
「私は個性が強いので、
頭のいい人でないと長続きしないんです。」と。
そうすると皆さんがんばってくれる。
アスペルガーを学び、
コミュニケーションを学び、
そして接してくれる。
全責任を自分が負わない限り、
自分が不快に思う事態は変わらない。
一人で抱えこめとは言っていない。
理解者や応援者を集めるのも、
うまくサービスを使うのも、
采配するのは自分だと、全責任を負えと言っている。
私も私で、
こういう困った周囲の方に遭遇したときには、
さまざまな工夫を凝らし、
それでも大丈夫にしようと考えている。
「私は個性が強いので、
頭のいい人でないと長続きしないんです」
このセリフがまさにその産物なのである。
(家庭でできる心のケア)
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アスペルガー・発達障害の影響による生きづらさを、
私は1998年よりこのメソッドでケアしていきました。
専門的な勉強ができる講座を広尾88アカデミーで開講しています。
アスペルガーと似ている状態には、
認知症でも、貧血でも、老化でも、愛情不足でも、教育不足でもなります。
薬があるわけではないので、
生活習慣や人間関係の工夫など、共通の対策でずいぶん楽になります。
私がお伝えする事に、
「私と似ている」と思う事がひとつでもあれば、
このブログはとても役立つはずですから、ぜひ継続して読んでください。
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