私は、「ADHD(注意欠陥多動症)及び自閉症スペクトラム」と診断を受けている発達障害当事者です。物心ついた頃から、自分は何かうまくいかない。人に嫌われることが多いと違和感を感じてきました。でも、はっきりと診断を受けたのは、2009年で30代も後半に差し掛かった頃です。
診断を受けたときの気持ちを聞かれることが度々ありますが、一言で言えば「安堵」しました。だらしがない、性格が悪い嫌なやつだと自分を責め続けていたので、自分のせいだけではない理由がわかったことにほっとしたのです。そして、診断名がつけば、何か治療法があるのだろうという早合点もありほっとしていました。あとから、この特性を直す薬はないことを知るのですが、専門書などを読むことで、自分を客観視することができ、また様々な対策を知ることもできたので、診断を受けたことでずいぶん救われました。
発達障害者としての特性が多様なのに加えて、そこにはひとりひとりの個性や、環境の違いなどもありますから、ひとりとして同じ人はいません。困りごとについても、ひとつとして同じケースはありません。ですので、うまく生きていくための正解が何処かにあると思い込んでしまうととても辛くなります。そんなものはどこにもありません。自分にあった解決方法を都度考えるサバイバル能力を磨くことこそが、解決法です。でも、臨機応変に考える柔軟性に欠けると専門書にはよく書いてあるので、やはり何かと面倒なことになるのだなあと思います。だから「生きづらい」という言葉が、発達障害にはついて回るのですよね。
私に出ている、発達障害者としての特性は、わかりやすいものは体質の過敏さ。光、音、匂い、触覚などは小さな子どもの頃から過敏です。特にパソコン・スマフォ時代になった昨今は、その光のせいで常に不眠症と隣り合わせです。
気質的には、こだわりが強く、変更に弱い。マルチタスクにも弱い。アスペルガーは難しい言葉を使いたがり、多弁だと何かの本に書いてありました。確かにそうかもしれません。ストレスが募ると衝動性が高くなります。
「衝動性が高い」と書くと、発達障害者が皆、衝動性が高いと誤解されるからやめてほしいと言われそうです。でも、確かに衝動性が高いところがあるので、お互いに知った上で予防ができた方がいいですよね。しかも強いストレスが長くかかるなど、原因があっての衝動性です。圧がかかりすぎない生活を心がければ大丈夫だということを知る方が大事です。
そう言えば一度、大変理不尽な事態に遭遇したときに、パソコンを叩き壊したことがあります。「発達障害者だからって何をしてもいいはずがない」と嫌味を言われましたが、私の頭の中では、「私のお金で買ったものを、自分の憂さ晴らしのために壊して何が悪い」という理屈があります。発達障害者だから勝手にしたというより、社長だから勝手にしたのです。
付け加えると、超ストレス状態のような特殊事情がなければ、私は発達障害が原因で人に不快感を与えることを極力避ける「マスク」という態度を取り続けています。短命になることが多い生き方だと書いてありました。
一言で「発達障害者」と言っても、特性も個性も、そしてそこから生まれる人生も色々です。発達障害である前に、「私は私」。
よりよくありたいといつも願っています。
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