発達障害について出版や講演など、自分の意見やノウハウをしっかり持っている方でも、家族とはうまいっていないケースをよく見受けます。詳しくは知りませんが、少なくとも友好関係にはないということで、公の立場で人に発達障害を伝える立場になるほど経験を積み、考えをまとめた人でも、“家族との人間関係”は高いハードルなのだなと思いました。
私自身について言えば、「発達障害」ということが、教科書的にはどんなものなのかということは、家族にもよく伝わっていると思います。
それには書籍が大変役に立ちました。直接話して伝えようとすると、感情が混ざり冷静に伝わらない可能性があります。また教科書的な説明ですら、うまくできない人も多いかと思うので、整理整頓された書籍は大変役に立つと思います。伝えたい家族の好みよって、専門書、実用書、漫画などを選んで渡してみてはいかがでしょうか。私は発達障害について6冊の本を書いていますが、その度に自分の不理解や混乱を編集者という文章のプロの力を借りて整理してきました。書籍はそのように、専門集団によって作り上げられるものなので“伝える”という点で信用でき、便利なものだと思います。
また、最近ではNHKなどで発達障害をテーマにした番組が作られることがあります。わかりやすい取材や再現ドラマで構成されており、こうした番組を見てもらうのもよいのではないでしょうか。
要は、そもそもの理解ができているかどうか怪しく、混乱や感情が入り混ざる状態で、家族というお互いに遠慮のない相手に発達障害を直接話して伝えるということは大変困難なことだと考えているのです。
では、教科書的な理解から一歩踏み込んで、私個人の事情や思いについてはどうでしょう。これはあまりうまく伝えられていないと思いますし、伝えない方が家族とはうまくいくと考えています。
私自身の思いを正直にここに書けば、とてつもない不自由、疲労感、そして理解してもらえない苦しさが“思い”の正直なところになります。理解してもらえない、助けてもらえないという思いがそのまま家族に向かえば、それは批判や攻撃にもなりかねません。批判や攻撃を受けていい気持ちでいられる人はいませんので、だから大切な家族には思いは伝えないのです。
家族の立場になれば、恐らくは子どもが思い通りにならない歯痒さや急、怒り、劣等感、面倒くささなどになるでしょうか。それを当事者に向けられても困るのです。家族間のコミュニケーションの特徴は、遠慮がないということでしょうか。遠慮なく思いを晒してもいいことは起こらないというのが私の持論です。
私の家族関係は現在大変良好です。まず私が一人暮らしを始め、物理的な距離があること。家族への想いは伝えず、事務的なやりとりと、感謝の気持ちは、誕生日プレゼントなど物で伝えることで感情のやりとりを遮断していることでとてもうまくいっています。高齢の両親との会話は、介護士経験を生かし、介護士が利用者に向き合うルールで行うと冷静でいられてお互いに苦しむことがありません。
ダウン症の妹がいたことから、長年障害者の世界をみ続けていますが、とにかく思い入れが強すぎて、重いのですよね。それが冷静なコミュニケーションのそれこそ障害になっていると感じます。
思いは重いのです。お互いに説明は冷静に軽やかにしてみませんか?
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