自己紹介などするときに、「私は自閉症スペクトラムです」と名乗ったあとに不自由することがあります。運良く相手の方が興味を持ってくれて、「自閉症スペクトラムってなんですか?」と聞いてくれたときに、自閉症スペクトラムとはという教科書的な説明と、私自身の特性が必ずしも一致するわけではないからです。
教科書的な説明の例として、厚生労働省の公式サイトにはこのように記載がされています。
自閉症、アスペルガー症候群を含む広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)
(主な特性)
・相手の表情や態度などよりも、文字や図形、物の方に関心が強い
・見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つ時はきっちりしている。
・大勢の人がいる所や気温の変化などの感覚刺激への敏感さで苦労しているが、それが芸術的な才能につながることもある。(配慮のポイント)
・本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞く。
・肯定的、具体的、視覚的な伝え方の工夫
(「○○をしましょう」といったシンプルな伝え方、その人の興味関心に沿った内容や図・イラストなどを使って説明するなど)。
・スモールステップによる支援(手順を示す、モデルを見せる、体験練習をする、新しく挑戦する部分は少しずつにするなど)。
・感覚過敏がある場合は、音や肌触り、室温など感覚面の調整を行う
(イヤーマフを活用する、大声で説明せずホワイトボードで内容を伝える、人とぶつからないように居場所をつい立てなどで区切る、クーラー等の設備のある部屋を利用できるように配慮するなど)。
こうした指針も大変役に立つのですが、このとおりだと思われてしまうと困る面も出てきます。なぜ違いが出てくるかと言えば、ある診断を受けても、学習障害やADHDなど他の特質が併発していることがよくあります。私自身、初回の診断時に、「典型的なタイプではない」と医師に言われ、いくつかの特質が混ざっているという傾向を告げられました。中でも代表的なものが「自閉症スペクトラム」だったというだけなのです。発達障害の影響で抱えたストレスが鬱病などの二次障害を引き起こしている場合むしろそちらの特質のほうが課題になることが多いことなどが理由になります。これにも実体験があり、鬱病を発症していた時には発達障害よりも、鬱による不眠のことが最も深刻でした。
そして人には発達障害の有無に関わらず「個性」があります。私には発達障害の特質を隠したがる“マスク”という特質があり、私が抱えるストレスの大半は、発達障害によることよりも、それを隠すプレッシャーに起因することが多いのです。
クリアに線引きできない曖昧な自分を説明することは大変に難しい。ならば、何者かということよりも、「困っていること」を明確につたえたほうがお互いにわかりやすいと考えているのです。
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